外科矯正
上あごの骨や下あごの骨が成長しすぎて矯正治療だけで治すことができない患者さんがおられます。
その場合は顎変形症と診断し、顎の骨を切って治す外科矯正を行います。
この方法は、口腔外科と矯正がタイアップして行う治療法で、 矯正と手術の両方に保健の適用を受けられます。
治療は
①矯正治療→②外科治療→③矯正治療 の順におこないます。
①の矯正で手術可能な状態にし、②で顎の骨を切って動かし、③の矯正で咬み合わせの仕上げをするのです。
矯正治療に要する期間は①と③を合わせて、2年プラスα。矯正治療の内容は、普通の矯正治療と大きく異なることはありません。
外科治療(手術)は口腔外科に依頼して行います。
手術と聞くと不安に思われる方がおられますが、 当院が依頼する口腔外科は高い実績を誇り信頼出来る病院です。
また最近の治療技術の進歩にともない、 入院期間が短くなり(1~2週間)、さらに安定した治療結果が得られるようになりました。
外科矯正の利点として、骨を切ってベースから治す訳ですから、大幅な側貌の改善が得られます。
外科矯正をするための条件として、手術の前に顎の骨の成長が終了している必要があります。
年齢的にはおよそ17才以上となります。
強い骨格性を示す反対咬合です。
患者様はご自身の側貌に深く悩んで居られました。
矯正の範疇を超えているため外科矯正を行うことに致しました。
主訴:反対咬合で歯並びがガタガタ
診断名:骨格性反対咬合および叢生
年齢:16歳
装置:マルチブラケット装置
抜歯部位:上顎左右第一小臼歯
治療期間:3年
治療費:保険適用
リスクと副作用:
手術を伴うため、以下のようなリスクや副作用が生じる可能性があります。
・術後の痛み、腫脹、出血、感染、神経障害、麻酔関連合併症など
・一時的な開口障害や咀嚼障害
・口唇や下顎周囲の知覚異常やしびれ
・顎関節症状の変化
・骨格や軟組織の治癒過程に伴う後戻り
・矯正治療に伴うむし歯、歯周病、歯根吸収等の一般的なリスク
・極めてまれではありますが、外科手術や全身麻酔に伴う重篤な合併症
なお一般的なリスクはこちらをご覧ください。
下顎骨を後方へ移動させる手術を行いました。
歯列および骨格の不調和が改善し、咬合機能の向上が期待できる状態となりました。また、骨格の変化に伴い、口元や側貌にも変化が認められました。
外科的矯正治療は顔貌の変化を伴う治療であり、患者様によって受け止め方は異なります。そのため、当院では機能面だけでなく、治療後の顔貌変化についても十分にご説明したうえで治療方針を検討しております。

