顎関節症について
顎関節症についての研究が始まって約60年、特に盛んになったのはここ30年くらいのものです。
それ以前は症状を持つ人が少なかったか、あるいは有っても重篤ではなかったため研究対象にすらなっていませんでした。
では何故、最近になって顎関節症を持つ患者さんが増えてきたのでしょう。
それは日本人の食生活と密接に関係があると言われています。
戦後になって日本人の食事は劇的に変化し、急速に欧米化、すなわち軟食傾向(軟らかく高栄養)へとシフト致しました。
極端に言えば、咬まなくても十分に消化と栄養摂取ができる様になったのです。
よく知られているように体の特徴として、よく使う部分は発達し使わない部分は衰退します。
戦後、軟食傾向により日本人の顎および顎の関節は小さく華奢になる傾向にあります。